EFIRO2024 授賞結果発表 | 郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

ブカレストで開催中の世界展の授賞結果が出ました。

 

日本からの出品は、大金賞はないものの、総じて健闘されたようです。受賞されたみなさま、おめでとうございます。

 

さて、日本からの寄贈特別賞については、「当全日本郵趣連合から寄贈している日本からの特別賞について、組織委員会側の手違いがあり寄贈団体が間違って表示されてしまったようです。修正するように連絡済だがパルマレス書籍の印刷には間に合わない可能性がある」由(連合ブログによる)。

 

しかしながら、カタログのプリントミスは仕方がないにせよ、展示場での誤表示は、コミッショナーが展示の際にチェックするので直ぐに判明し、その場で修正を申し入れれば済むことなので、誤表記が何日も続くことは常識的に考えられません(何らかの理由で組織委員会が日本コミッショナーからの申し入れを頑なに拒んだ場合は別ですが)。

 

受賞一覧冊子(パルマレス)への記載にしても、そもそも審査結果が決まるずっと前に、特別賞表記の修正依頼はできるのですから、「間に合わない可能性がある」などというのは、時系列的にもあり得ない言い訳で、笑止千万と言わざるを得ません。

 

このようなことは、コミッショナー経験者であればだれでもわかることです。

 

したがってこれで、「組織委員会側の手違い」というよりはむしろ、「コミッショナーの確認不足と不適切対応」に起因する可能性が高まったとみています。

 

もしも、コミッショナーが当然なすべき確認作業を怠り、それを組織委員会に責任転嫁しているとすれば、これは許しがたいことで、そのような方を二度とコミッショナーとして海外に派遣してはならないでしょう(国益を棄損します)。

 

せっかく我々が負担している会費収入のなかから賞の調達費用を拠出したのに、他の組織名で賞を出したことになるなどということは会費負担を負う国際展出品者の皆さんの納得が得られるはずはありません。

 

よって、今回の当該拠出は差し止めにして、特別賞の調達費用はコミッショナーの負担とすべきことはいうまでもないでしょう。無論、コミッショナー手当も「減額が相当」という議論になると思います。

 

いずれにせよ私には連合の議決権がなく、こうした意見を総会で述べることもできませんが、余りに対応ぶりがお粗末と感じられたので、やむを得ずこの場で意見表明をしておきます。

 

無論、連合は、本件を曖昧にしたままやり過ごすのではなく、しっかりと実情調査をして、本当のことを関係者に情報共有すべきことは当然です。筋の通った顛末の報告が待たれます。