全日本郵趣連合 会費考(その4) | 郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

新年早々に全日本郵趣連合 正田会長から届いた「2024年度会費(国際展分担金等)のお知らせ」には、以下のような箇所があります。

 

「皆様からお預かりした会費は、大部分を国際展出品者の分担金、当法人の維持・管理費、および将来の日本国際切手展に向けての国内外の切手展関係費に充てており・・・」

 

この中の最後の部分、「国内外の切手展関係費」というのが全日本切手展(以下、全日展)への30万円の協賛金支出ということになるのでしょう。

 

私は、この全日展への「協賛金」支出は適切とは思えません。2024年度は是非やめていただくよう進言いたします。

 

理由は簡単で、連合の会費負担が不当に重い現状に鑑み、少しでもこれを軽減すべきと考えるからです。

 

過年度のアバウトな決算報告をみただけでも、全日展には30万円の協賛金支出があり、これが総予算に占める割合は約15%にもなるのです。これを50‐60名程度の会員数で頭割りすると、一人につき5-6千円もの協賛を強いられていることになります。

 

このような会費徴収に名を借りた目的外イベントへの強制寄付徴収は、非常に筋が悪いものです。せめて任意にして、寄付したい人だけから納付を受ける仕組みに変えるべきでしょう。

 

これがなくなれば、連合の会費は(現状の金額設定に根拠がないとはいえ)正会員1万円、賛助・特別会員3万円程度まで減額可能とみています。

 

そもそも、連合会員はこのように一人あたり5-6千円の強制寄付をさせられておきながら、全日展の招待券1枚すらもたらされません。つまり、協賛金を強制徴収された上にさらに入場料もとられているのです。
 

これがJAPEXであれば、寄付者や正会員以上の高額会費負担者には謝辞と共に「招待券」が交付されますが、連合にはこうした負担者の心に寄り添う対応が一切ありません。

 

これは、適正手続きを経て会員から正当に選出された役員が、会員の負託を受けて法人を運営する多くの非営利法人とは異なり、会員投票もないままに勝手に就任した役員たちの謙虚さと自覚に欠ける、傲慢な姿勢の現れと言われても反論のしようがないかもしれません。

 

こんなことを続けているようでは、全日展も連合と同様に郵趣界からの支持を失うことになるでしょう。

 

既に国内競争展としては、JAPEXやスタンペックスもあるので、全日展は「連合会員から強制寄付なしには成立しない」というのならば、もはやこれほどまでの顰蹙を買いながら無理をして開催すべき必然性はないでしょう。


本来であればこうした私見の陳述は、「総会」の場で行われるべきで、自由な意見交換の後、多数決で自分の意見が否決されるのであればその結果は甘受いたします。ただ、連合はまともな総会を開催せずに会員の意見を封殺していますので、やむを得ず、このような形で意見表明をせざるを得ない事情をご理解ください。

 

さて読者のみなさんはどう思われますか?