全日本郵趣連合 会費考(その3) | 郵便・切手から 時代を読み解く

郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

新年早々に全日本郵趣連合 正田会長から「2024年度会費(国際展分担金等)のお知らせ」と称する文書が届きました。

 

 

内容がとてつもなく怪しいので「怪文書」といいたいところですが、それは以下のような理由によります。

 

そもそも、「会費」と称する資金を負担するのは、筆者を含む50‐60名程度の郵趣家とみられますが、いったい誰が、どのような権限を背景に金額を設定して請求してくるのか、その根拠がまったく不明です。

 

少なくとも私は、連合の「理事」を選出した覚えもなく、勝手に「就任」した理事たちを認めたことも、そこで互選された会長(代表理事)を受け入れた経緯も一切ありません。

 

その「理事」たちが、思うがままに決定した万円単位の「会費」をこのように平然と押し付けてくることには違和感しか覚えないのです。

 

今日、たとえ数百円の会費であっても、その決定プロセスや金額設定を行う団体役員の選出については、厳しい説明責任が伴うことは当然の時代の要請(適正ガバナンス/コンプライアンスの確保)ですが、連合の「理事」たちは、誰一人そうした常識を持ち合わせていないのか、これは大いなる疑問です。

 

もとより日本に数十名しかいない僅かな国際展関係者なのですから、全員に声掛けして集まって会議することすら、何ら難しいことではありません(インターネット上でも十分可能でしょう)。そのうえで、いくらが国際展分担金として相当なのかといった議論を経て決定するのが当然と思われます。

 

社団法人は財団と違って「人」の集合体なので、構成員ひとりひとりが議決権を持って運営するのが制度設計上も当然の運用なのです。

 

以上から、先日受け取った、2024年度の会費請求は根拠がないものと捉えざるを得ず、

・いますぐ全員で役員選出をやりなおす(すべての会員が投票で選出)

・改めて民主的に選出された役員会が会費及びそれに紐づく2024年度収支予算案を策定し、すべての会費負担を負う会員に諮る(総会)

・会員の過半数の承認を得たうえで、会費額を確定し、各会員はそれに従う

という、まともな非営利団体ならばどこでも当たり前に実施している手順がとられるべきと思います。

 

それをやらずして、根拠なく他人に一方的かつ多額の金銭支払いを要求し、従わなければ国際展出品資格、すなわち郵趣家としての幸福追求権を奪うなど、決してあってはならないことでしょう。

 

現状は、

・ごく限られた一部の会員のみで勝手に「役員」を選出

・選出(?)された「役員会」が、会費及びそれに紐づく2024年度収支予算を勝手に決め、すべての会費負担を負う会員に押し付け

・各会員はモヤモヤ感を抱きながらも、国際展出品を阻害されたくないばかりに、しぶしぶそれに従う(従いたくない人、あるいはそのような体制に嫌気がさした人は離脱)

という、きわめて不適切な状況になっています。

 

旧制度下とは違って、連合には監督官庁もありませんので、このようにして会員ひとりひとりが声を上げない限り、現行システムの正常化は望めません。このような不適正な組織を加盟団体として受け入れているFIP(FIAP)も問題ですが、彼らは恐らくそのような現状を知らないのでしょう(しっかりと正確な情報を提供してあげる必要があるでしょう)。

 

いずれにせよ、趣味に係る幸福追求権の与奪を握る権力者が、それを背景に会員に勝手な押し付けを続けるなど、令和の時代にはありえない横暴極まる団体運営との誹りを免れないでしょう。

 

筆者は、これまで多忙にまかせて連合の本質を問うことなく時間を過ごしましたが、先般の議決権付与に絡み、連合の非民主的・独裁的体質に強い疑念を持ちました。これを契機に、本件では現状を正す必要があると確信し、行動することとしました。

 

連合は新年を機にこれまでの行状を悔い改め、民主的な組織運営に転換を図るべきであり、それが嫌ならば執行部は総退陣すべきだと言わざるを得ません。

 

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