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郵便・切手から 時代を読み解く

切手コレクター必見! 経済評論家にして郵便・切手評論家でもある池田健三郎が、辛口トークと共に「ゆうびん」や「切手」を通じて時代を読み解きます。
単なる「切手あつめ」や「郵便物コレクション」とは次元の違う、奥深き大人のライフワークの醍醐味をお伝えします。

今年のJAPEXは駆け足参観を余儀なくされたため、ゆっくりマテリアルを物色する時間はありませんでしたが、そのような状況にあっても会場の内のブースで少し収穫がありました。

 

画像は1934(昭和9)年1月12日に京都五條局から兵庫県武庫郡芦屋あてに差立てられた速達書留書状です。

 

料金は書状3銭+速達8銭+書留10銭=計21銭です。

 

芦屋局の到着印も押捺されています。

 

芦屋局管内は、昭和8年7月1日から速達が実施されましたが、その使用例は殆ど見かけません。当然これまで未収でしたので、思わぬところで入手が叶いありがたいことでございます。

 

このところ仕事が立て込んでいるうえに身内の不幸も重なり、公私にわたり多忙を極めていたため、しばしブログに手が付けられませんでした。

 

月初のJAPEXもスピード参観といった状況で、例年のようにはいきませんでしたが、致し方ありません。

 

ここにきて、ようやく時間が少しとれるようになりましたので、10月中にほぼ出来上がっていたバンコク国際展の作品の最後の仕上げを済ませ、無事に作品が完成しました。

 

今回の出品物は、飛脚~小判までの急速便を8フレームに展開した、わたくしのライフワークのメイン・コレクションで、前回の横浜アジア展への出展したものを全ページ作り直しました。

 

従来は1フレーム半を割り当てていたフォアランナー(飛脚+村送り)部分を1フレーム丁度に圧縮し、2フレーム目から手彫を3フレーム展開し、その後は旧小判2フレーム、U新小判2フレームという割合に変更したため、バランスが良い構成になりました。

 

これからコミッショナーに送付します。

 

 

3連休はバンコク国際展に向けた作品の改修作業に取り組みました。

 

今回は、久しぶりに全128リーフをすべて作り変える予定です。

 

まずはデータの打ち込みを慎重に行い、月内にすべてのマテリアルの貼り込みを完了できるよう、計画的に作業を進めていきます。

 

2014年にソウル世界展で初めて金賞を得てから9年を経て、かなり印象が異なる展示ができそうです。

 

国際展審査員からの助言を踏まえた、理想とするフレーム配分は、フォアランナー(飛脚と村送り)1フレーム、手彫3フレーム、旧小判2フレーム、U・新小判2フレームというものでしたが、前回の横浜アジア展では僅かに目標が達成できずに残念な思いをしました。これをバネに、その後かなりマテリアルの補充が進捗したことから、ようやく理想形での展示構成ができるようになりました。

 

これも北海道会員大会の即売ブースで入手したカバーです。

 

2次昭和40銭単貼の速達書状です。

 

差立ては浦賀大津局20年7月19日で、静岡県下大見村あてです。

 

料金は書状10銭に速達30銭、合計40銭です。

 

特段、珍しいものではありませんが、実はこの浦賀大津局は、わたくしの横須賀市の実家があったところの最寄りの局なのです。といわけで、何か因縁を感じて購入した次第です。

 

北海道会員大会の即売ブースで入手したカバーです。

 

1次昭和12銭単貼の速達賞状です。

 

差立ては大阪貝塚局16年1月28日で、裏面に那覇局の到着印(16.1.29)があります。

 

料金は書状4銭に速達8円、合計12銭です。

 

沖縄あての速達は航空機で逓送されており、翌日到着という迅速性が確保されていました。

 

本例は白封筒で状態もよく、展示向きなのが気に入っています。

 

 

 

 

 

北海道会員大会の2日目に行われた盆回し入札会で落掌したカバーです。

 

 

3次昭和10銭2枚に新昭和5円捕鯨2枚貼で計10円20銭貼の書留速達賞状です。

 

差立ては染川局23年1月26日で、東京・小金井町あてです。

 

料金は書状1円20銭に速達4円、書留5円です。

 

昭和23年1月1日から新郵便法が施行され、日本の郵便制度は全く新しい法体系の下で再始動することとなりました。そうなると、昭和23年1月中の使用例はどうしても必要なマテリアルです。

 

今回はさしたる競争もなく落札することができました。ありがたいことでございます。

 

 

 

 

 

 

標題のイベントが開かれるのに合わせ、週末は猛暑の東京を離れて北海道・札幌に遠征してきました。

 

天気は快晴。涼風が心地良い北の大地でした。

 

「全国郵趣大会 2023 in 札幌」は札幌駅に程近いホテルで開催されました。

 

初日は講演を2本きき、ブース(個人及び切手商)で買い物を少々。良いマテリアルを落掌することができました。

 

とくに国際展大金賞受賞者・斎さんの講演は、以前に同テーマでお話を伺う機会があったのですが、その時よりも内容がアップデートされていて、さらに興味深く拝聴しました。

 

2日目は昼前までひたすら「盆回し」を楽しみました。新郵便法施行直後(昭和23年1月)の速達書留書状のエンタイアを運良く手に入れることができ、満足しています。

 

今回の大会には東京からの遠征組も多く50-60名の参加者があったようで、総じて盛況のうちに閉幕しました。

 

JPS本部からも、山田理事長、金川副理事長、森下理事らの来訪があり、地方本部長会議が併催されたこともあって地方本部長の皆様も参加されていましたが、わが国最大を標榜する郵趣の全国組織で一定以上の役職を担う方々は、旅費支給の有無に関わらず「全国的な行事には何をおいても参加する」くらいの責任感と行動力があれば、さらに大会が盛り上がってよかったことでしょう。

 

とくに先日選任されたばかりの執行部のうち半分以上が不参加というのでは、大会の準備と運営に心血を注いでこられた地元の会員のみなさまに対し、些か礼を失するのではと感じました。来年の富山大会には、少なくともJPS執行部一同がうち揃って参加することで信頼を取り戻していただくよう希望します。

 

とまれ、大会の設営にあたられ成功に導かれた、地元の皆様のご労苦と温かいおもてなしに、いち参加者として、心より感謝いたします。

 

札幌駅周辺だけでは勿体無いので、支笏湖観光もいたしました。

 

海の幸やラーメンも堪能。少々食べ過ぎましたので当分はカロリー調整をいたします。

 

 

 

「スタンプショウ・広島2023」参加のため、朝6時過ぎ新横浜発の新幹線のぞみ号で広島入り。

9時半過ぎには無事到着し、10時前の開会セレモニーに間に合いました。

 

式典冒頭では来賓としてのご紹介があり、続いて槇原実行委員長、山田JPS理事長のご挨拶後にすぐ開幕。

 

 

その後は会場内で作品を参観し、お昼は広島駅構内の鉄板焼店へ。ここは改装前のお店時代から通い続けているところで、現在も元気に営業されているのがうれしかったです。

 

 

午後は会場に戻り、作品解説を。大勢の方々が約30分のレクチャーに熱心に耳を傾けてくださいました。

 

この作品は当分は日本国内での展示はないと思われますので、皆様にしっかりご覧いただくのによい機会になったと存じます。

 

 

そうこうしているうちに閉場時刻の17時に。夜は仲間内で瀬戸内の魚介を堪能いたしました。

 

全国化前の速達郵便のマテリアルも40年近くの歳月をかけて大分収集が進んできたところですが、やはりここまでくると難しいところばかりが残っており、頭打ち感は否めません。

 

そこで、以下の地域に関する全国化前(昭和12年8月15日まで)速達の発着便(書状または葉書)使用例を広く求めます。

 

当方からは相応の交換品をご用意しての現物トレードとさせていただきます。

 

【求めている地域】

下関、八王子、鎌倉、豊橋、岡崎、和歌山、奈良、広島、呉の各地発着の速達郵便物

 

【交換用に提供できるマテリアル】

例:横須賀差立て東京市内(向島)あて速達葉書

櫛/横須賀航空工廠前 12.2.13前8-12 → 櫛/向島 12.2.13后4-8

(この他にも各種ありますのでご相談ください)

 

該当品をご所蔵の方はコメント欄からご連絡ください。